童貞を捨てたくてたまらなかった大学時代にオレは作詞作曲活動を開始したが、自分でも以外だが世ックスや才ナ二ーに関する詩は書いていなくて、ピュアな詩を書いていた。
AVを見まくって毎日千クビをいじりながら千ソポをシゴいているくせにピュアで美しい音楽を作るという矛盾に悩み、気が狂っていった。40になる現在までの20年間、毎日のように悩み続けてきた。
今では結局、人間なんて誰でも多面性があって多重人格みたいなもんだからピュアで綺麗な自分と変態で下劣な自分はそれぞれ別の人間だと割り切るようにしてはいるが、ついつい物事を白か黒かで考えてしまうオレはなかなか割り切れないでいて、才ナ二ーを辞めようか、逆に変態として生きようか毎日葛藤しているが、おそらくこの先も死ぬまでずっとむっつりスケベな感じなんだろう。
普通の人は多面性を持ちながらもある程度のまとまりを持っているものだが、オレの多面性はかなり極端で、極から極へと激しく移り変わってしまう。少し良いことがあるだけで宝くじが当たったくらい大喜びして無敵になったような気になり、逆にちょっとした嫌なこと、失敗(飲み物をこぼすとかその程度のことでも)があると絶望的な気持ちになり、自分は何をやってもダメなただのゴミ、みたいな気分になり自尊心が一気に崩壊してしまう。
同じように、美しくて感動的な音楽を聴けば激しく感動して美しい人間になるし、路上で生脚をさらけ出した馬鹿っぽい女を見ると一気に痴漢・ストーカー・盗撮犯・性犯罪者のようになってしまい、実際に女の後を追いかけてストーキングしたり、後ろ姿を撮影して家に帰って才ナ二ーしてしまい、後悔するもまた同じことを繰り返してしまう。そしてまた綺麗な音楽を聴いたり作ったりしてると、自分が盗撮犯・ストーカーであることもケロっと忘れて美しくて優しい人間になる。
こういう、人間の二面性、特に世ックスや才ナニーに対して激しく葛藤しながらミュージシャンを目指しながらバイトをしていたオレは、「AVや風俗って正しい行いなんだろうか、AVを撮影している奴らも音楽や大自然に感動したりするんだろうか」などと考えたりしていて、いろんなことを考えすぎて頭がおかしくなっていった。
童貞のまま24歳になったオレは路上で手を繋いで歩いてるカップルに嫉妬し、奴らが世ックスをしている想像をして怒り狂い、部屋の壁を破壊したり当時の折りたたみケータイをへし折ったり路上で叫び声を上げたり自傷行為をしていて、世ックスの妄想が止まらず、毎日才ナ二ーに耽っていた。
いろんなことを考えすぎたり、世ックスしたくてたまらないのに女というか人間が苦手だし自分が誰なのかも分からないからどういうキャラで人と接したらいいのかも分からず、気が狂ったオレは生きてるのが嫌になってドアノブで首を吊ったが失敗してしまった。
パート③へ続く