ADHDや双極性障害により人生で失敗を繰り返し、引きこもりになりPTSDの症状も現れてうつ病アル中廃人だったオレは2019年(37歳)の春に練炭で死のうとしたが怖くて無理だった。
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火を付けた途端に怖くなり、そのまま焼き肉を焼いて泣きながら食べた。 |
その後、ハタチの頃からギターで作ってきた曲をちゃんと形にして配信しようと思い立った。普通の人間が普通の生活やデートを楽しんでいる間にオレは一人で色んなところを歩き回りながら哲学的なことや未来の世界のことなど、普通の人間が考えないようなことを考えてきたので、そういう考えごともこの世に残しておきたいと思っていた。
物事に囚われやすく感受性も強くて根っからの精神病気質なオレはあらゆる症状を体験し、自己観察して精神病理を研究してきて、今ではその辺の精神科医よりも精神病に詳しくなったため、精神病の研究成果も残しておきたかった。
それ以外のことはしたくなかったが、これらのことは全て金の為ではなく何かを残す為の活動であるため、他のことで金を稼ぐ必要があったので2012年ごろに才能を発見したロゴデザインをやることにし、2019年にグラフィックデザイン系のアプリの使い方を学び始めた。音楽を作ってはいるが、作曲の仕事を受注する的な方向は考えていなくて、自分の曲しかやりたくなかった。
普通の仕事やバイトは散々やってきたし、不向きなことを無理して普通の人間を装いながらやることによって発狂したオレはもう普通の仕事は絶対にやりたくなかった。病気の副産物である特殊な能力を活かせること以外はやりたくないという意地があった。草間彌生など、成功した精神病のアーティストに憧れていた。もう人とも関わりたくもなく、面接も嫌だったし、オレみたいに仕事中に哲学的な考えごとに耽り出したり周りが気になりすぎたり聴覚過敏だったりすることがない馬鹿で図太い人間と一緒に働くのは二度とごめんだった。
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統合失調症の幻覚症状に苦しみ、自殺衝動と闘いながら創作活動を続けた草間彌生 |
生活状況のほうは2017年までは実家に引きこもっていて、月6万の障害基礎年金を貰っていて、半分くらい親に入れていた。
毒親の元で引きこもっていることによって過去の恨みで怒りが爆発し、壁を壊したりカーテンに火を付けたり大声を上げたりして近所からもキ○ガイ認定されていて、2018年初めには父親を衝動的に殴ってしまった為、これ以上は家に置いておけないと言われ、2018年からは家賃を仕送りしてもらいながら一人暮らしすることになった。残りの生活費は障害年金でギリギリ賄っていた。(少しずつ足りなくなってカードを分割やリボで使い出し、最終的に自己破産することになる)
これまでもさんざん親に金を使わせてきた為、早めに仕送り分(家賃光熱費分)くらいは自分で稼がなくてはと思う一方で、無理に稼がなくても生活出来てしまう状況に甘えていた。全く稼げず晩年は弟に養ってもらっていた画家のゴッホと自分自身を重ねたりしていた。
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生前は絵がほとんど売れず、晩年は収入もなくて弟のテオなどから経済的な支援を得ていた画家のゴッホ |
今現在の気分や感情、関心ごとに囚われすぎて、長期的な計画が出来ない、"今"が永遠に続くように錯覚してしまい、ものごとを長い目で捉えることが出来ないというADHDの特性があるため、頭では「この状況は永遠には続かず、母親が死んだら誰も仕送りしてくれずホームレスになってしまう」と分かってはいつつも、「今」に囚われてしまい、2021年に40歳になる辺りまでは危機感に欠けていた。
それから、ADHDではなく解離性障害とか統合失調的な特徴だと思うが、オレは自分の人生や状況をまるで他人事のように感じることがよくある。子供の頃に父親に無理矢理ホールドされるなど身動きが取れない状況下で、オレは自分の心と身体を切り離し、心を別の世界に逃避させて外側から自分を眺め、身体は硬直して脱力し、息をひそめて血の気が引いて頭が真っ白になるという症状が出るようになり、今でも美容院や歯医者、映画館の中央席、満員電車など逃げ場のない状況でそういう解離症状が出るのだが、そういう風に自分の状況を他人事のように感じてしまい、本当に切迫した事態や身体的な苦痛を感じるまで現実逃避し続けるという性質があるため、危機感に欠け、本気で金を稼ごうとはしていなかった。
2022年に親から「仕送りはもう厳しい」と言われ生活保護を受けることになり、更にリボ払いの利息地獄により自己破産することになって急に現実的にならざるを得なくなり焦って不安になり、ようやく本気で金を稼ごうと動き出すことになる。
Part②へ続く