紀伊の音

ADHDクリエイター紀伊原ひろの器用貧乏なブログ

もっとはやく精神疾患のことを知っておきたかったよ (発達障害と2次的な疾患で人生崩壊)

おれは生まれつき発達障害脳でADHDアスペルガーのハーフなんだけど、今でこそネットにたくさん情報あったり、テレビで(例によって膨張された形で)取り上げられたりしてるんだけど、おれが子供の頃は親も教師もそういう知識なんて誰もなかったから、何か人と違うなとは思いながらも「おれが悪いんだ」みたいになって一人で抱えてしまった。

アスペルガーの部分としては、人に何か遠回しな表現や社交辞令を言われたとき、言葉通り受け取っちゃったりして、社交辞令の褒め言葉にすごいデレデレしちゃったり、逆にあまりにも胡散臭い社交辞令に対しては「本心を言え!!」とブチ切れてしまったりしていた。今でもそういう兆候はある。(だから過剰な遠回し表現の日本社会はおれには向かなすぎるからSNSでは英語使って海外の人と交流してる) 

「アスペルは言葉通り受け取るんだから社交辞令もすんなり受け入れるんじゃないか?」と言われそうだけど、その「言葉」そのものが日本人みたいに曖昧で遠回しだともはや受け取めようがなくて、「もっと単刀直入に要件をハッキリ言ってくれ!」ってなる。

ただおれの場合はアスペルガーは比較的軽度で、瞬間的、感情的には確かに上述のような感じにはなるけど、そのあとでちゃんと冷静に言葉の裏も読めるし、自分でも比喩表現使いまくるし、ブラックユーモアも多用する。だからブラックユーモアとか全く通用しない真性のアスペルと接するのはマジで無理で、「うわあ…」ってなる。

おれの場合は冷静になれない状況とか、場面限定のアスペルガーなんだろう。女が相手だったりするとつい感情的になっちゃうからだからおれは女が苦手なんだろうな。ちょっと頭のネジ飛んじゃってるアスペルガーな人多いしな女の人は。話が急に飛んだりしてかなりファンタジックな生き物だとは思うよ。

おれの人生を徹底的に破壊してくれたのはADHDの方で、これはネットで調べれば分かる通りほんとダメ人間病で、ほんとにダメ。なにがダメって今まさに文章書いてる途中でもうなんか飽きちゃって他のこと考えたりしちゃってるし、最近ワクチン打ちに行った時も遅刻するわ接種券忘れるわ問診票書き忘れるわでほんとダメ。

集中力ないし、すぐ諦めるし、すぐ感情的になったり手が出ちゃって物を壊したり大声をあげたりする。やりたいこと、やるべきことを一度に一瞬でやり遂げないと気が済まなくて、それで無計画に行動して当然しくじるし。長期的な計画がまるで立てられない。一瞬一瞬を全力で生きる感じだ。一瞬が全てで、その時の感情や状況が永遠に続くように認識してしまう。

おれは平時には知性はそこそこあるから、これまた冷静な時にはこうやってちゃんと分析したり、論理的な長めの文だって書けたりもするんだがね。感情面が思いっきり馬鹿なんだな、それは認めざるを得ない。読んでないけど「発達障害はなぜ馬鹿なのか」みたいなタイトルの本を見かけて、ムカっとはしたけど、まあ感情面、人生計画みたいな部分に関しては完全に馬鹿だな。ただ、おれみたいに人一倍優れた部分を持ち合わせてたりすることもある。数学とかも全然出来たし、歯車さえ噛み合ってればすごいパフォーマンスを発揮することもある。ただしなかなか噛み合わないのだがね。ちょっとした刺激ですぐ外れちゃう、ポンコツ歯車。何にせよ、ああいう誤解を招くタイトルはやめてもらいたいな。著者本人が発達障害だとしてもね。

で、当然親や教員に叱咤されるわけだな。発達障害は遺伝することが多いっぽくておれもそうなんだけど、親から受け継いだ特性を、他でもない当人に罵られるとかってかなり「???」ってなるし、性格歪んじゃうよ。親からすると、自分の悪い面を見せられてるようで同族嫌悪みたいな心理が働くのだろう。「鏡に向かって言えよ」ってシーンは何度もあったな。兄弟の中でもおれはいわゆるスケープゴート的になってしまった。

一番致命的だったのが不注意と衝動性から起こしてきた怪我。特に頭部の怪我。何度も頭ぶつけたよ。縫うくらいの怪我もした。あらためて考えると、この歳までよく5体満足で生きてこれたなと思う。

怪我のおかげで、気づかない内に何事も悲観的に考えてしまうPTSD脳・ネガティヴ脳になっていき、失敗を極度に恐れたり、踏切で電車が通る時は電車が脱線して突っ込んでくるイメージをしたり、雷が鳴ると自分に向かって落ちると妄信しちゃったりして、耐えられずに耳や目を塞ぐようになってしまった。痛みなど、あらゆる刺激に過敏になってしまった。

特に音にはものすごい敏感で、最近なんかはほとんど常に耳栓とかイヤホンをつけてる。隣の部屋のおっさんのデカい咳とか、最近増えたスーパーの馬鹿でかい音量の会計機なんかほんと耐えられなくて、耳元で叫ばれてる感覚なんだけど、周りの人達は普通に淡々としてるのを見ると、やっぱりおれはちょっと異常なんだろう。あんなふうに音も気にならずに淡々と目の前のことに集中出来る、図太い神経してる人たちは特にアイデアとかも浮かばず、作曲なんかも出来ないんだろう

五感から受ける刺激、天候や季節、他人の感情や人格までをもブラックホールのごとく吸収してしまう脆弱なおれの脳は、思春期以降には境界性パーソナリティ障害になったり、妄想が激しくなって統合失調的になったり、感情も天気や季節などに左右されやすかったり他者の感情や人格が乗り移ったりするために気分失調症、躁うつ病を発症するに至ってしまった。

これらの疾患を、発症時にはそれぞれ単体でしか見てなくて、精神科医もそういう見かたしかしてないんだけど、元を辿れば全て発達障害(特にADHD) が発端となっていたんだなと最近理解した。

しかし冒頭に書いたとおり、精神の基盤を作る子供時代には発達障害の概念とかもみんな知らず、ただの性格と捉えて治療せずに生きてしまった。そして歪んだ認知で思春期や青年期を生きてしまって、部屋をめちゃくちゃに破壊したり、家出をしたり、親を殴ったりして家庭崩壊し、取り返しのつかないことになってしまった。

もっとはやく知っておきたかったし親や周りの人に知ってほしかったけど、仕方ないね。こうやって記事に書いて知ってもらえるのが不幸中の幸いか。辛いけど、過去にはもう戻れない。
©Hiro Kinohara
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